「ドッグカフェの常連に。」

「ドッグカフェの常連に。」

 

 

よく小学生の息子を連れて大きな公園へ遊びに行く事がありました。

 

子供に習い事をさせたりするお金もないので、お金のかからない公園へ出かけることが多かったのです。

 

天気の良い日は公園で一日中遊んでいます。

 

その公園には犬を連れて食事をすることができる、ドッグカフェがあります。

 

息子は犬が好きなので私たち母子はドッグカフェのテラスにいるワンちゃん達と遊ぶことが多かったのです。
親子連れのお客さんが多く、赤ちゃんも多くいました。

 

 

犬が好きな息子ですが、私たちが住んでいた団地はペットの飼育が許可されていないので犬を飼うことはできませんでした。

 

私も動物が好きなので、息子と一緒に犬と戯れるこの時間が幸せな時間でした。

 

犬を連れていない私たちでしたが、ドックカフェでお茶をしているうちにそこの常連さん達と仲良くなっていきました。

 

次第に常連さんたちやそのわんちゃんたちと公園で遊ぶようにもなりました。

 

その公園は高級住宅地の近くにあり、またドッグカフェの常連さん達も富裕層の方々が多いのでなんとなく格差を感じながらもみんな仲良くしてくれました。

 

私たちが貧しい家庭なのを知ってか知らずかその、ドッグカフェのオーナーさんは息子の飲み物をよくサービスしてくれました。

 

「常連さんだから」ということでサービスをしてくれていましたが、明らかに他の常連さん達のお子さんよりも私の息子にサービスをしてくれることが多いのです。

 

お金がないながらも毎週やってくる私達親子に気を使ってくれていたのだと思います。

 

そんな優しいオーナーさんのお店なので、常連さんたちもとても優しい人たちが集まっていました。

 

諸事情により住居を変えてからは、ドッグカフェから距離ができてしまい、なかなか私も忙しくなってしまったため、私たち母子はその公園にあるドッグカフェに行くことが難しくなってしまいました。

 

家庭のことも色々とあり、休日に公園に行く習慣もなくなってしまいました。

 

慌ただしい日々が過ぎていきました。

 

ある時思い出したように、小学生の息子と一緒にドッグカフェ行くと、以前と変わらないオーナーさんが歓迎して迎え入れてくれました。

 

また常連さんも増えていたり、乳幼児のお子さんが増えていたり。

 

変化も楽しいものがありました。

 

1年前と変わらない場所と人がそこにいることがすごく嬉しかったのを覚えています。

 

現在もどうしても時間が作れずになかなかお店に顔を出すことができていませんが、そのお店で私たちが経験した温かい時間のおかげで、犬を見るたびに私達母子は優しい気持ちになれるようになったのです。

 

格差があっても、貧困家庭でも関係なく楽しめる場所に感謝しています。

 

 

 

格差社会ですが、心は格差がなく暖かいのです。

 

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